北海道の冬靴はどんな種類がある?靴屋店員がおすすめの冬靴を紹介します
北海道で生活するうえで避けては通れない冬の生活。
その冬の生活に無くてはならない必需品、それは冬靴です。
冬の北海道に観光や仕事、または移住でやってくる人は、この冬靴選びに悩むことでしょう。
冬の北海道に観光で行くんだけど、どんな冬靴を選べばいいのかわからない
北海道に移住して初めての冬、どんな冬靴を選ぶべきなの?
道民だけど新しい冬靴が欲しい!おすすめはある?
こんな悩みや疑問をお持ちの方のために、この記事では、北海道の靴販売店で勤務経験がある筆者が、冬靴の種類とおすすめの冬靴を解説・紹介していきます!
観光や仕事、または移住で冬の北海道に行くという方や、新しい冬靴を探しているという北海道民の冬靴選びの参考になる記事になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、記事後半では筆者が実際に愛用しているコロンビアのウィンターブーツなどおすすめの冬靴を紹介していますので、最後まで目を通していただけると嬉しいです。
子どもの冬靴について知りたいという方はコチラの記事をどうぞ。
また、おすすめの暖かいアウターについてはコチラの記事で詳しく紹介していますので、併せて参考にしてみてください。
冬の北海道ではどんなアウターを着ればいい?おすすめの防寒コート・ジャケットを道民が紹介します
冬靴の種類
一口に冬靴と言っても、たくさんの種類があり、北海道民でもいざ冬靴を買おうと靴販売店に行った時は迷うものです。
冬靴の種類はたくさんありますが、道民の多くは、積雪が多い時に履く用、通勤用、お出かけ用など、使い分けて何種類かの冬靴を持っている人が多いです。
冬靴の種類とあわせて利用シーンも紹介していきます。
防寒長靴
本州の雪が降らない地方の人には馴染みがないかもしれませんが、北海道などの雪国では、冬になると防寒・防滑仕様の長靴がお店に並びます。
防寒長靴の特徴は、長靴の裏布がウレタンになっており、冬でも冷えない仕様になっているところです。
インソールにボアを使った長靴や、最近では軽量素材であるEVAラバーの長靴もあります。
もちろん防滑ソールになっているので、まさに雪国の暮らしに特化した長靴です。
防寒長靴の主な利用シーンは雪かきです。そのため道民のほとんどが防寒長靴を持っています。その他にも、雪の積もり始めた頃のビシャビシャな道を歩く時にも重宝します。小学生は防寒長靴で登下校することが多いです。
靴販売店でさまざまな防寒長靴を見てきた筆者がおすすめする防寒長靴はコチラで紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【北海道】おすすめの防寒長靴【メンズ】【レディース】【ジュニア・キッズ】
ビーンブーツ
ビーンブーツとは、ソールからアッパーにかけてゴムなどの防水性が高い素材が使われているブーツの総称です。
元々はアメリカのアウトドアメーカー・L.L.Beanの代表的な防水ブーツの名称ですが、最近ではこのようなブーツが多く販売されており、冬靴のタイプの一つとして呼ばれることも多いです。
ソレルのカリブーブーツもこのタイプにあたります。
ビーンブーツはソールからアッパーにかけての部分がかなり防水能力が高いということと、軽量なものが多いという特徴があります。
欠点としては、足首が曲げづらく、車の運転がしづらいという点が挙げられます。
ビーンブーツは、仕事で長時間外にいる人や、アウトドアで履く人が多いです。
形状的にゴツイので、女性よりも男性に人気のあるブーツです。
ダウンブーツ
ダウンブーツとは、アッパーから上部にかけて撥水加工されたナイロン生地の中にダウンが入った、紐がなくスポっと履けるタイプのブーツのことを指します。
ダウンブーツの特徴は、防寒性能が優れているという点です。
また、アウトソールも防滑性能が高いものが多いので、厳冬期にはダウンブーツを履く道民が多いです。
代表的なダウンブーツは、The North Faceのヌプシや、Columbiaのイエローテイルなどがあります。
ムートンブーツ
ムートンブーツは冬靴としては定番品でありながら、履くだけでオシャレに見えるので、女性に根強い人気があります。
代表的なものはUGGやEMUのムートンブーツでしょう。
ただし、安価なムートンブーツの場合、防水・撥水加工になっておらず、ビショビショな路面では水が滲みる可能性があるので注意が必要です。
ちょっとしたお出かけや、ショッピングモールなどに出かける時に履くという人が多いです。ダウンブーツやビーンブーツに比べると防水・撥水性能が弱めなので、雪が融けない厳冬期に履くといいでしょう。また、ソールの防滑性能も低めなのでツルツル路面では注意が必要です。
カジュアルブーツ
カジュアルブーツは、その中でもさらにロングブーツやショートブーツなど、様々な種類があります。
ほとんどのカジュアルブーツの素材は合成皮革で、見た目は本州で売っているブーツと変わりませんが、北海道などの雪国で販売されているブーツはソールが防滑仕様になっており、防寒対策もしてあります。
ムートンブーツと同じく防水・撥水性能はやや低めなので、買い物などちょっとしたお出かけに向いています。
スノトレ
スノトレとは、「スノートレーニングシューズ」、「スノートレッキングシューズ」の略語であり、実は「スノトレ」はアシックスの商標登録なんです。
雪道でも滑りにくく、防寒仕様のスニーカータイプの冬靴です。
本州の人には馴染みがないかもしれませんが、北海道などの北国ではポピュラーな冬靴です。
スノトレは、子どもから大人まで幅広い年代に需要があり、小学生から高校生までは通学で履く場合が多いです。
雪道でのランニングで履く人も多いです。
この他にも、防寒・防滑仕様のビジネスシューズや、年配の人向けのショート丈の防寒靴などがあり、冬靴の種類はさまざまです。
防滑ソールの種類
防滑ソールとは、雪道でも滑りにくいような仕様になっている靴底のことです。
冬靴を選ぶ際にはどんな防滑ソールになっているかまず確認しましょう。
雪国で販売されている冬靴のソールは防滑仕様になっており、基本的に溝が細かく凸凹が多いものがあり、これに加えてさらに滑りにくい加工がされたソールがあります。
ピンスパイク
ソールにピンが埋め込まれたピンスパイクのソールは、ツルツルの凍結路面で性能を発揮します。
氷にピンが刺さることで滑りにくくなり、さらに気を付けて歩けば転倒の可能性を減らせます。
ピンスパイクは、セラミック製のピンがソールに埋め込まれているので、凍結路面では大活躍しますが、お店の中などに入ると逆に滑りやすく、「カチカチ」と音がするのがデメリットです。
折りたたみ式スパイク
かかと部分に折りたたみできるスパイクが付いたソールです。
滑りそうな路面を歩く時はスパイクを出し、スパイクが必要ない店内などではスパイクを折りたたむと、スパイク特有の「カチカチ」音がしなくて済みます。
北海道の靴メーカー「ダテハキ」の冬靴ライン「ノースデイト」にはこのタイプのソールの冬靴が揃っています。
ガラス繊維やセラミック繊維を配合したソール
ここ数年で主流になってきたのが、さまざまな繊維を配合した防滑ソールです。
配合される繊維はメーカーによって違いがありますが、ガラスやセラミックが多く、これらの繊維を配合することによって滑りにくいソールになります。
ピンスパイクとは違い、店内などの床を傷つけず「カチカチ」音もしないのが特徴です。
おすすめの冬靴
※以下に紹介しているのは2023-2024モデルです。2024-2025NEWモデルは発売され次第紹介します※
Columbia「YELLOWTAILシリーズ」
これまで筆者も愛用していたコロンビアの定番ブーツ「スピンリール」の後継品として、「YELLOWTAIL(イエローテイル)」シリーズが新登場しました。
スピンリールとの違いを1番感じさせるのが、筒周りのデザインでしょう。
これまでのスピンリールは足首あたりにあったゴムでフィット感を出していましたが、イエローテイルは筒周り前方にあるバンジーコードで調整可能になったため、よりフィット感が高まり歩きやすくなりました。
これにより、スピンリールよりもシルエットがスタイリッシュになったという点がポイントです。
上位モデルの「イエローテイル ブーツ アドバンス」には、コロンビア独自の熱反射保温機能「オムニヒートインフィニティ」、アウトソールには「ヴィブラム・メガグリップ」が採用されており、防寒・防滑機能も申し分ありません。
また、アッパーは「コーデュラファブリック」で耐久性に優れ、ウォータープルーフになっているので防水性能も優秀です。
イエローテイルには25.5cmなどのハーフサイズはないので、普段ハーフサイズを履いているという人は0.5cm大きいサイズのものを選ぶといいでしょう。靴が小さいとどうにもなりませんが、もし大きければインソールを入れるなどで調整ができるからです。
筆者は5年程スピンリールを愛用していましたが、1度も水が滲みたことはなく、歩きやすく車の運転もしやすいのがお気に入りポイントでした(昨シーズンに最後のスピンリールとなったモデルを新調したので数年履く予定です)
新しいイエローテイルはスピンリールの機能を引き継いでいるので、今までスピンリールを履いていたという人や、高性能で長く履けるダウンブーツを探しているという人におすすめですよ。
Columbia「SAPLANDシリーズ」
最後に、筆者が知る限り最も滑りにくく、北海道民にも愛用者が多いColumbia(コロンビア)のSAPLAND(サップランド)シリーズを紹介します。
昨年はテレビCMの効果もあって店頭やネットでは品薄状態になり、サップランドを探し求めて彷徨うサップランド難民がいたとかいないとか・・・
そんな滑らない冬靴として大人気のサップランドの2023-2024のラインナップを詳しく見ていきましょう。
サップランド最大の魅力は、何といっても高性能な防滑ソールです。
-20℃でも硬化しないヴィブラム社のオリジナルソール「ヴィブラム・アークティックグリップ」は、乾いた状態と濡れた状態の氷上どちらでも摩擦力を生み安定したグリップ力を発揮します。
コロンビア独自の熱反射保温機能「オムニヒートインフィニティ」を今年も採用しており、ゴールドの裏地が体の熱を素早く反射することで高い保温性を実現しています。
北海道の厳しい寒さやツルツル路面に対応したサップランドは、まさにコロンビア最強のウィンターブーツと言ってもいいでしょう。
サイズはUNISEXで、23.0cmから29.0cmまで展開しています。
サップランドは若干細めのつくりになっているので、足の形状が幅広という人や、厚めの靴下を履きたいという人は1サイズ大きめがおすすめです。
こちらはショート丈のサップランドで、スニーカー感覚で履けるのが魅力です。
雪深いところを歩く機会がない場合や街中などでは、ショート丈でも十分過ごせますよ。
サップランドにはレディースラインもあり、通常のサップランドよりもしなやかなシルエットになっているので、幅広い年代の女性におすすめですよ。
ちなみにサップランドという名称は、札幌市と、札幌市の姉妹都市であるコロンビアのポートランドの2つの都市名を合わせたものです。
靴量販店ではコロンビア自体の取り扱いが無かったり、サップランドのハーフサイズの取り扱いが無い場合が多いので、購入はコロンビア店舗かラインナップとサイズが充実しているコロンビア公式サイト(税込¥3000以上で送料無料)がおすすめです。
(12/3追記)コロンビア公式サイトではサップランドは既に品切れしているモデルが多数あるので、楽天やAmazonもチェックしてみてくださいね。
北海道の靴屋店員激押し!コロンビアのウィンターブーツを詳しく解説します
ASAHIシューズ「トップドライシリーズ」
アサヒシューズのトップドライシリーズは、冬のオシャレを楽しみたい女性におすすめの冬靴です。
アサヒシューズの靴は「靴を通じて日本の健康づくりに貢献する」という企業理念を基に開発され、どれも歩きやすく、靴販売員からの支持も厚いんです。
そんなアサヒシューズのトップドライ最大の魅力はアッパーにゴアテックスファブリクスが採用されていることです。
ゴアテックスは数ある防水素材の中でも特に優れた防水耐久性と透湿性を併せ持っており、アウトドアメーカーでも高性能で高額なジャケットなどに採用されていることが多い素材です。
従来のゴアテックスファブリクス素材よりも保温性が高く、北欧やカナダなどで販売されているという「GORE-TEX Insulated Comfort FOOTWEAR」を採用したこちらのショートブーツ「トップドライ TDY3915」は、北海道の冬に最適な1足です。
アウトソールは氷上で優れたグリップ力を発揮するガラス繊維をはじめ、アサヒシューズ独自の製法「ミラクルウェーブソール」「マルチファイバーソールⅡ」が採用されており、ツルツル路面でも心強いですよ。
こちらもおすすめです。
女性的なデザインでゴアテックスが使われている靴は意外と少なく、しかも全て日本製!
メンズもあります。
ビジネスでも履けそうなデザインなので1足で履きまわしが色々できそうですよね。
アサヒシューズのトップドライシリーズはこの他にもラインナップされていますので、ぜひ1度公式サイトをチェックしてみてくださいね。公式サイトでは税込み¥5500以上で送料無料、初回購入に限りサイズ交換の返送料が無料です。
まとめ
冬靴は形状やソールも含めて種類が豊富です。利用シーンを想定して自分に合った冬靴を選ぶのがおすすめです。
いかがだったでしょうか?
冬靴は種類が豊富で、初めて雪国に来た人は選ぶのが大変かもしれません。
実際に、北海道で初めて冬を迎えるというお客さんの冬靴選びをお手伝いすることもしばしばありました。
北海道民でも冬靴選びは悩むものなので、悩んだ時は自分の生活シーンを思い浮かべるとどんな冬靴を選べばいいのか見えてくるはずです。
そんな時の参考にこの記事が役立てばうれしいです。