北海道で子育てをするとどんなメリットとデメリットがある?北海道の子育て事情を実体験をもとに紹介

北海道は自然が豊かで空気もおいしく、大自然の中でのびのび子どもを育てたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

北海道は子育て支援が手厚い市町村も多く、なにかとお金がかかる子育て世帯で移住を考えている人や、転勤で北海道に住むことになった人にとってはメリットと言えるでしょう。

しかしメリットがあれば、デメリットもあります。

北海道ということでデメリットの大半はもちろん冬(雪)によるものです。

この記事では、現在子育て中の筆者が実際に感じた北海道の子育てに関するメリットとデメリットを紹介していきます。

北海道に移住をしてきてこれから出産予定という人や、子育て世帯で北海道に移住を考えている人はぜひ参考にしてみてください。

北海道の子育てメリット

どさんこ・子育て特典カードでお得に生活できる


どさんこ・子育て特典カードは、内閣府が子育て支援パスポート事業として全国で展開している事業で、北海道では「どさんこ・子育て特典カード」として妊娠中からお住いの市町村で受け取ることができます。

全道の多くのお店が協賛店になっており、店頭や会計時にカードを提示すると様々な特典やサービスを受けることができます。

特典の一例
  • 全道のツルハドラッグでは子ども同伴のうえカードを提示で、医療品・健康食品・ベビー用品が税込み価格から5%割引
  • 全道のシュープラザと東京靴流通センターではお会計時にカード提示で、小学生以下の子ども靴・税込み1100円以上の定価商品が10%割引
  • 全道のマクドナルドではカード提示で、ハッピーセットのチーズバーガーセットが特別価格で購入可能

参考元:「HAGUKUMU」

上記は一例です。北海道の結婚・妊娠・育児総合ポータルサイト「HAGUKUMU」で特典制度の詳細や協賛店舗を検索できるので、気になる人は検索してみてくださいね。

全国の子育て支援パスポート事業では妊婦と18歳以下の子どもがいる家庭が対象になっている都府県が多いですが、北海道では妊婦と小学生以下の子どもがいる家庭が対象となっています。

道外から移住してきた子どもを持つ家庭や、カードを紛失したという場合は、お住いの市町村の子育て支援課などで母子健康手帳など子どもがいることが分かる書類を提示すれば配布してもらえます。

筆者は子どものオムツなどの購入にどさんこ・子育て特典カードを利用していました。

近所の小さなお菓子屋さんも協賛店でお菓子を1個サービスしてもらえたり、大手チェーン店から街の個人店まで協賛店舗が多いのでカードは常に財布に入れています。

原則として子どもを同伴していないと利用できない場合が多いので、その点は注意が必要です。

子育て支援が手厚い


北海道は子育て支援に力を入れている市町村が多く、子どもがいる家庭で北海道に移住を考えている人は移住先の市町村がどんな子育て支援を行っているかチェックしてみるといいでしょう。

例えば釧路市の隣に位置する白糠町では、町内に多くある太陽光発電施設を税収入の財源とした「”太陽の手”子育て支援」を行っています。

子育て応援日本一の町を目指しているだけあって、その支援の内容はかなり充実しています。

「認定こども園・保育園・幼稚園の保育料無料」「18歳までの子どもの医療費無料」「給食費無料」など、手厚い支援で子育て家庭を応援してくれます。

その他にも空知地方にある三笠市では、0歳の子どもを持つ家庭に紙おむつ引換券が交付されたり、道北・旭川市の隣にある当麻町では中学生以下の子どもの医療費無料に加え、小中学校の修学旅行経費を当麻町が全額補助してくれるなど、様々な子育て支援を各市町村が行っています。

傾向として、都市部よりも人口の少ない市町村のほうが子育て支援は手厚く、高齢化が進み人口が減少する問題への対策として、子育て世帯の定住や移住を促しているのではないでしょうか。

詳しくは各市町村のホームページをチェックしてみてくださいね。

白糠町のホームページ

当麻町のホームページ

子どもが遊べる屋外施設のスケールが大きい


北海道の子どもが楽しめる公園や屋外施設はめちゃくちゃ広いところが多く、他人との距離を気にしなくてはならないコロナ禍において、子どもをのびのび遊ばせることができます。

例えば、札幌市東区にあるモエレ沼公園は世界的な彫刻家イサム・ノグチが基本設計を手掛けたことで有名な公園です。

約188.8ヘクタールという広大な公園内にはアートな遊具はもちろん山から水遊び場までたくさんの遊び場があります。

空知地方・砂川市にある北海道子どもの国は、約232ヘクタールの広大な敷地内に世界の七不思議を縮尺再現したユニークな遊具や施設があります。

その他にも夏季はキャンプ場や子どもに人気のふわふわドーム、水遊び場もあり、冬季は雪山滑り台で遊べます。

子どもの国へは道央自動車道砂川SAから高速を降りずに遊びに行けるようになっており、遠方からのアクセスも簡単です。

砂川SAハイウェイオアシスは道内でも規模の大きいSAで、砂川市に本店がある北菓楼直営店やレストランなどもあるので大人も楽しめるでしょう。

2020年以降、水遊び場などはコロナウィルスの感染拡大防止のため休止になっているところがあるので、行く前には各施設のホームページを確認してください。

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ウィンタースポーツを体験できる


北海道ならではのウィンタースポーツや雪遊びを子ども時代に体験できるのはメリットと言えるでしょう。

雪が降らない地方では一年を通して外遊びやスポーツはほぼ同じ感じだと思いますが、北海道では冬になるとスキーやスノーボード、スケートなど、雪国ならではのスポーツができます。

特に小さい子どもは、ソリに乗ってただ雪山を滑るだけでもすごく楽しそうですし、ただ雪があるだけの場所でも勝手に遊び始めたりします。(しかも小さい子どもの冬装備姿はとってもかわいいです)

冬季はスノウパークという子どもが遊べる場所も多くあり、チューブ滑りのチューブを貸し出してくれたり、大きなところだとスノーモービルの乗車体験もできます。

子どもにとって冬の北海道は楽しい思い出になるでしょう。

北海道の子育てデメリット

寝ている子どもが除雪車の音で起きる


冬は雪が積もると、市町村の除雪車が国道を除雪し、アパートやマンション、個人宅にはそれぞれが契約している除雪車が除雪しにやってきます。

この除雪作業は交通量が少ない夜中から明け方に行われることが多く、冬の夜は静かな分、除雪車が家の前を通ったり近所で除雪が始まると結構な音がするので、乳幼児はその音で起きてしまうことがあります。

乳幼児は夜中に一度目が覚めてしまうとぐずったりしてなかなか寝てくれなくなります。筆者の子どもが乳幼児の頃もよく除雪車の音で起きては泣いていました。

雪が少ない地域では除雪の頻度が少ないので、それほど心配はないかもしれません。

北海道の冬の生活や除雪についてはこちらの記事でも紹介しています。

雪道ではベビーカーが使えない


冬に北海道でベビーカーを使えるのは札幌の中心部か、商業施設の中だけです。

雪道はガタガタなうえに雪がたくさん積もるとベビーカーを押すのが困難になります。

雪が多い地域だとそもそも住宅街の歩道が雪に埋もれて無くなり車道を歩かなくてはならないので、ベビーカーの使用は危険でもあります。

逆に車があればベビーカーはそれほど必要ないかもしれません。

筆者の場合は抱っこひもが使えるうちは抱っこひもで移動し、子どもがある程度歩けるようになったら一緒に歩いて移動していました。

それに寒い冬は抱っこひものほうが赤ちゃんも親も暖かいので防寒になります。

雪遊びの準備が必要


北海道の幼稚園や保育園では冬は外で雪遊びをします。

その雪遊びに必要なものを揃えるのが意外と大変だったりします。

筆者の子どもが通っている保育園では以下のものが必要です

  • ジャンプスーツ
  • 帽子(耳まで隠れる暖かいもの)
  • 手袋(毛糸ではなくナイロン素材の水が滲みないもの)
  • 冬用長靴
  • 長靴と手袋に付けるキャハン
  • 手袋をジャンプスーツの中でつないでおく紐

ジャンプスーツとは上下がつながった防寒着のことで、年長で体が大きくなると上下が分かれたスキーウェアでも大丈夫です。

冬用長靴ではなくダウンブーツなどでも良いという保育園もありますが、長靴だとスポッと履けて楽だと思うので筆者は長靴一択です。

キャハンとはいわゆるブーツカバーとも言い、長靴の中に雪が入るのを防ぐものです。長靴とジャンプスーツを覆うように付けます。手袋用のキャハンも必要です。

紐というのは、ジャンプスーツの両腕部分に紐を通して紐の両端にそれぞれ手袋を付けて、手袋の紛失を防ぐというものです。

これらを揃えるのが一仕事です。

ただ、揃えても翌年にはサイズアウトして新しいものを買うことになるので、毎年冬はちょっとした出費が重なります。

スキー用品一式を揃えなくてはいけない


子どもが小学生になっても冬に揃えなくてはならないものがあります。

それはスキー学習のためのスキー用品一式です。

北海道ではスキー学習というものが小学校・中学校・高校とずっとあります。

道東ではスキーではなくスケート授業で、道北では両方やるところもあるようです。

冬はこれらの道具一式を揃える必要があり、スキーウェアやスキー・スキー靴などその金額は幼稚園・保育園で揃える雪遊びウェア一式の比ではありません。

スキー用品もサイズアウトしていくので、その度に買いそろえるのはちょっとという人は、リサイクルショップやスキーのシーズンレンタルを利用するのもおすすめです。

スキー学習はやる方も大変
学校によっては冬の間はスキーを学校に保管してもらえるところもありますが、スキー学習のたびに重たいスキーとスキー靴を背負って登校するのは小学生にとっては地獄と言ってもいいでしょう。筆者は小学生の頃これが大変すぎて(家が遠かったのもあり)スキー学習が大嫌いだったので、筆者の子どもが小学生になったらスキーは車で運んであげようと決めています。

まとめ

北海道の子育てでは
  • どさんこ・子育て特典カードは子育て家庭の必携アイテム
  • 北海道では手厚い子育て支援を行っている市町村が多い
  • 冬は子どもの必要な物を揃えるため出費が増える

いかがだったでしょうか?

北海道では市町村によっては手厚い子育て支援が受けられたり、どさんこ・子育て特典カードでも様々なサービスが受けられます。

北海道は自然がいっぱいで子どもが遊べる施設も多く、子どもを育てるには良い環境と言えます。

しかし北海道ならではのデメリットや、雪国故の子どもの出費もあります。

その点を踏まえて環境を整えたり費用を予め用意しておけば、厳しい冬もきっと子どもと楽しく過ごせるでしょう。

以上、私タラバが実際に感じた北海道の子育てメリット・デメリットでした。