北海道でエアコンは必要?暖房にも使える寒冷地仕様がおすすめです

北海道の夏は涼しくてエアコンは必要ないという話を聞いたことはありませんか?

その通りです。北海道の夏にエアコンは必要ありませんでした。

ひと昔前までは!

ここ数年の北海道の夏は、温暖化やヒートアイランドの影響もあってか昔より確実に暑くなっています。

気象庁のデータでは、帯広では1年間で35℃以上を記録した日数が2017年に5日、2019年には4日と、帯広などの内陸部では、エアコンなしで生活するには厳しい気温が多くなってきています。

北海道の夏は暑い?涼しい?夏の気温と北海道民の過ごし方とは

このような近年の夏の暑さは筆者を含め生粋の道民には過酷で、北海道でもエアコンの需要は年々高まっており、新築の賃貸ではエアコンが設置されているのが当たり前になってきています。

そこで今回は、北海道に移住してきてエアコンを取り付けるか悩んでいる人や、エアコンで夏を乗り切りたいという道民のみなさんへ、北海道のエアコン事情を紹介していきます。

快適な夏を過ごすためにぜひ参考にしてみてくださいね。

北海道のエアコンは寒冷地仕様がおすすめ

寒冷地仕様エアコンとは?


エアコンは夏に使うイメージが強いですが、近年各メーカーから暖房機能がパワフルなエアコンが発売されていることをご存じですか?

それは、北海道などの厳冬地域に対応した寒冷地仕様のエアコンです。

寒冷地仕様ではない普通のエアコンは、外気温が5度以下になると室外機の霜取り運転や凍結によって暖房機能がストップしてしまいます。

しかし寒冷地エアコンは、霜取り運転中も温風を送り出せるようになっていたり、室外機に凍結予防のヒーターが付いているなど、寒冷地での使用に対応したものになっています。

熱交換器も普通のエアコンよりも大きなものが使われているため、外気温が下がっても熱を多く発生させることができます。

また、暖房性能を高めるために重要な室外機のコンプレッサーは、普通のエアコンのおよそ倍の容量を搭載しているものが多いです。

このような様々な工夫によって、北海道の厳冬でもパワフルな暖房性能を発揮し素早く部屋を暖めてくれるというのが寒冷地仕様エアコンの特徴です。

ポイント

寒冷地エアコンは主に気温が-10℃になる地域に推奨されています。近年では北海道以外の地域でも寒冷地エアコンの需要が多くなっています。

寒冷地エアコンがおすすめな理由

近年の夏の酷暑でエアコンの購入を考えた時、夏の短い期間しか使わないのにエアコンを買うなんてお金がもったいないと購入を見送ったことはありませんか?

寒冷地エアコンなら冬も暖房として1年中使えるので、思い切って購入する決め手になるでしょう。

灯油を給油する必要もなく、電気をエネルギーとしているので火災の心配もほぼありません。

小さな子どもやお年寄りがいる家庭には特におすすめです。

灯油ストーブの場合小さな子どもが火傷をしないように、灯油ストーブにサークルを設置しなければいけませんが、エアコンはその必要もなく、高い場所に設置するのでイタズラをされる心配もありません。

さらに寒冷地エアコンはセントラルヒーティングなどの他の暖房設備に比べて短い時間で部屋を暖められるのが魅力です

ポイント
最近の新築住宅は断熱と気密性能が向上しており、家の性能によっては寒冷地エアコンだけでも暖かく過ごせます。
暖房は寒冷地エアコンが標準設備というハウスメーカーもあります。

寒冷地エアコンのデメリット


寒冷地エアコンは温風で部屋を暖めるという性能上、以下のようなデメリットがあります。

  • 部屋が乾燥しやすい
  • 足元が冷えやすい
  • 定期的な掃除が必要

温風を部屋中に送り続けることで部屋の空気が乾燥しやすくなります。

空気が乾燥してしまうと、子どもやお年寄りは風邪をひきやすくなってしまいます。

暖房でエアコンを使う時は加湿器を併用するなどの工夫が必要です。

また、暖かい空気は上部に流れ、冷たい空気は下部にたまるという性質があるので、足元が冷えやすいのもデメリットです。

パネルヒーターを併用したり、足元に暖かい空気を送る機能が付いた寒冷地エアコンを検討するなどの対策をした方がいいでしょう。

1年を通してエアコンを使用することで、エアコンのフィルターには汚れが付きやすくなります。

そのため定期的に掃除をしないとエアコンの効きが悪くなってしまいます

掃除が面倒という人は、自動でフィルター清掃などををしてくれる機能の付いた寒冷地エアコンが各メーカーから発売されているので、そちらを検討してみてるのもいいかもしれません。

どんな家に寒冷地エアコンは必要?

築年数が古い住宅

築年数が古い住宅は断熱や気密性が現在の家に比べて低く、夏は暑く、冬は暖房を点けても暖まりにくい傾向にあるようです。

このような古い住宅では、寒冷地エアコンで夏を乗り切り、冬は既存の暖房と寒冷地エアコンを併用するといいかもしれません。

筆者は築26年のアパートに住んでいましたが、エアコンが付いてなかったので夏はかなり暑く、窓は二重窓でしたがアルミか複合サッシだったので、冬は窓際が寒くて近寄れませんでした。

なので、アパート時代は冬はまだしも、夏は毎年エアコンがほしいなと思っていました。

2階建てなど間取りに区切りがある住宅

玄関に階段がある2階建て住宅や、リビングと居室の間に廊下を挟んでいるような区切りがある間取りの場合、1台のエアコンで家中を涼しくしたり1台の暖房で家中を暖かくするのはなかなか難しいでしょう。

最近では床下・屋根裏エアコンで家中を同じ温度にするという構造の家もありますが、このような構造ではない住宅で間取りが区切られている場合、各部屋に空調設備を設置することになります。

各部屋にエアコンと暖房設備の両方を設置するより、寒冷地エアコンだけを設置するほうが部屋がすっきりするかもしれません。

ポイント

北海道などの寒冷地で寒冷地エアコンを設置する場合、室外機を雪から守る防雪フードや、積雪で室外機が埋もれるのを防ぐために高置台を設置するなど、費用が割高になる傾向があります。

後付けもできるが下準備はすべし


新築の場合、寒冷地エアコンを後付けするという人も北海道では多いと思います。

その場合は、建設時にエアコンを設置する予定の壁に補強を入れるのと、配管穴コンセントを増設してもらいましょう。

そうすれば後々エアコンを設置するときにスムーズに工事ができます。

加えて、あらかじめ室外機を設置するスペースも確保しておいたほうがいいでしょう。

↓北海道で家を建築予定の方の参考になる記事です↓

北海道の土地探しのコツは?ハウスメーカーを先に決めて大きめの土地を探そう

道外から移住してきた場合エアコンは必要?

本州の夏に連日35℃以上になるような地域から移住してくる人にとっては北海道の夏は過ごしやすいかもしれません。

日中30℃以上になっても、夜間は涼しくなるからです。

熱帯夜も滅多にないので、エアコンを付けて寝ると寒くて風邪をひくくらいです。

しかし生粋の道民の私が年々エアコンが欲しいと思うようになってきたことと同様に、北海道で2~3年生活すると北海道の夏でも暑いと感じるようになりエアコンが必要と感じるかもしれません。

寒冷地エアコンの電気代


寒冷地エアコンの設置を検討した時に気になるのは電気代ですよね?

基本的にエアコンは冷房よりも暖房のほうが電気代がかかると言われています。

電力会社の乗り換えで北海道の電気は安くなる?おすすめの電力会社5選

しかし使い方によって電気代を抑えることができ、灯油やガスよりもお得になることがあります。

  • 部屋の大きさに合った機種を選ぶ
  • 自動運転にする
  • 電気料金プランを見直す

部屋の大きさよりも小さい容量のエアコンは、部屋がなかなか温まらず設定温度を上げてしまうので、運転効率が悪く電気代がかかってしまいます。

メーカーによっては部屋の大きさよりも大きめの容量の機種がおすすめされているものがあるので、機種の容量は慎重に選びましょう。

エアコンの自動運転は、部屋が設定温度になると微風運転に切り替わり、運転効率がよくなって電気代が抑えられます。

また、北海道の電力会社の中にはエアコンがある家庭を対象にした料金プランがあります。

ポイント

こまめなフィルター清掃はエアコンの運転効率を保ち、電気代を抑えるのにも役立ちます。

電力会社の乗り換えはもうお済ですか?まだという人は、こちらの記事を参考にしていただくと電気代が安くなるかもしれませんよ!

電力会社の乗り換えで北海道の電気は安くなる?おすすめの電力会社5選

まとめ

  • 北海道の夏でもエアコンは必要(内陸部は特に)
  • 暖房にも使える寒冷地エアコンがおすすめ
  • 気になる電気代は運転効率や電気料金プランの見直しで抑える

いかがだったでしょうか?

北海道の暖房設備といえば、灯油ストーブやセントラルヒーティング、床暖房といったものが主流なので、ひと昔前は暖房でエアコンを使うという家は少数派でした。

しかし近年の夏の酷暑でエアコンを設置する家庭が増え、住宅の断熱・気密性能の向上により冬に暖房としても使える寒冷地仕様のエアコンの需要が高まりつつあります。

北海道の場合は夏よりも冬のほうが使用頻度が高いかもしれません。

以上、北海道のエアコン事情でした。

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