北海道のエアコンは寒冷地仕様じゃないとダメ?道民が使っているエアコンはコレだ!

近年の温暖化やヒートアイランドの影響で、夏は暑いというのが当たり前になってきている北海道。

気象庁のデータでは、帯広では1年間に35℃以上を記録した日数が2017年に5日、2019年には4日と、内陸部ではエアコンなしで生活するには厳しい気温が多くなってきており、それに伴い、エアコンの需要は年々高まっています。

家にエアコンがあるのは少数派だった北海道ですが、それも一昔前の話。

北海道在住の筆者も、新築戸建てを建てたタイミングでエアコンを設置しました。

北海道のエアコンと言えば、「寒冷地エアコン」というのを思い浮かべる人も多いかもしれませんね。

北海道では寒冷地エアコンじゃないとダメなの?

寒冷地エアコンは高額だから購入を悩んでいる・・・

こんな疑問や悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。

そこでこ記事では、実際に北海道でエアコンを2年使用した筆者が、使用感や寒冷地エアコンの必要性などを詳しく解説していきます。

北海道のエアコン事情を知りたいという人や、寒冷地エアコンの購入を迷っているという人の参考になる記事となっていますので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

北海道の夏の気候については、コチラの記事で詳しく解説していますので、併せて参考にしてみてくださいね。

北海道の夏は暑い?涼しい?夏の気温と北海道民の過ごし方とは

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我が家の間取り

エアコンを購入する際は、間取りと設置する部屋の畳数を確認する必要があります。

まずは、筆者の家の間取りについて説明します。

LDKは約20畳で、LDKに繋がった廊下の奥に家族の寝室があります。

主に夏に使用し、基本的にリビングのエアコン1台で奥の寝室まで涼しくしたいと考え、サーキュレーターとの併用で20畳クラスを購入しました。

畳数通りのスペックは必要?

エアコンに設定されている対応畳数は、昔の「高気密高断熱ではない家」を基準にしているため、近年の高気密高断熱住宅に当てはめるとオーバースペックかもしれません。筆者宅のようにリビング以外も涼しくしたいという以外は、実際の部屋の畳数よりも小さいモデルで充分でしょう。

購入したエアコン

我が家が購入したのはコチラのエアコンです。

ちなみにこれは寒冷地エアコンではありません。

当初は寒冷地エアコンも検討していましたが、普通のエアコンよりも高価格で予算が足りないという点と、真冬はセントラルヒーティングがあるから使わないだろうという点から、寒冷地エアコンは購入しませんでした。

ちなみに、このエアコンで筆者が1番気に入っているポイントは、掃除がめちゃくちゃ楽という点です。

エアコン停止後、自動でフィルターを掃除してくれるという機能が付いており、秋にフィルターを取り外してみたところ、ほとんど汚れておらず、水でササっと流して終わりで最高でした。

エアコンの購入はお早めに!

暑くなってから家電量販店に行くとエアコンは買えるかもしれませんが、取付工事が混みあっていて取り付けが秋になってしまいます。しかし、4月か5月までに買えば暑くなるまでには取付工事を終わらせることができます。実際に我が家は4月中旬に購入して取付工事が最短で6月上旬でした。

エアコンの使い心地は?

筆者は生まれてから1度もエアコンのある生活をしたことが無く、初めてエアコンを使って2年暮らしてみた感想を、良かった点とデメリットに分けて紹介していきます。

エアコンを設置して良かったところ

圧倒的に涼しい

エアコンを設置してまず良かったところは、もちろん涼しいという点です。

筆者も含め北海道民は、夏を扇風機で乗り切っていることが多く、さすがに30℃以上の時には扇風機の風自体が暖かく、全然涼しくありません。

しかし、エアコンは当然冷風が出てくるので、圧倒的に涼しく、部屋の中が一瞬で快適な温度になります。

北海道の家は冷房が効きやすい?

近年の北海道の家は高気密・高断熱なので、エアコンの効きが良く、冷房を長時間つけていると寒くなる場合があります。設定温度を高めにしたり、涼しくなってきたら冷房を止めるなどするといいでしょう。

家で快適に過ごせる

エアコンがない家では夏を扇風機で乗り切るしかありませんが、前述したように30℃前後の気温になってくると、家で過ごすのはなかなか大変です。

そこで筆者は、あまりに暑い日は外出して冷房の効いたショッピングモールなどに行って、なんとか暑さを乗り切っていました。

しかし、家にエアコンがあれば、もちろん涼みに出かける必要もなく、休日も家でゆっくり過ごすことができます。

微妙に寒い時に活躍する

個人的に、エアコンを導入して1番「いいな!」と感じたポイントが、微妙に寒い時期にかなり使えるということです。

春先や秋口の朝晩冷え込んだ時だけ温かくしたいなという時、ストーブやセントラルヒーティングなどの本格的な暖房を使うと暖かくなりすぎるので、必要な時だけ気軽に使えるエアコンは便利だと感じました。

特にセントラルヒーティングの場合は、暖まるまで時間がかかるので、短時間で暖かくなるエアコンはかなり重宝します。

北海道で使われている暖房設備についてはコチラの記事で詳しく解説していますので、興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。

北海道ではどんな暖房設備が使われている?それぞれのメリット・デメリットとは?

エアコンのデメリット

エアコンを北海道で実際に使ってみて、とても快適なので、導入して良かったと思っていますが、デメリットだと感じる点もいくつかあったので紹介していきます。

音がうるさい

筆者が感じたエアコンのデメリットの1つ目は、意外と作動音がうるさいということです。

作動音というか風を吹き出す時の音がまあまあ大きくて、地味にストレスです。

静音タイプのエアコンももちろんあると思いますが、筆者がエアコンを購入する時は音に関して全く考えていなかったので、そんなに静音ではないエアコンを購入してしまいました。

音に敏感な方や、赤ちゃんがいるというお家では、静音タイプのエアコンを検討した方が良いと思います。

部屋が乾燥する

エアコンは風で部屋を涼しくする(暖める)という性能上、空気が乾燥しやすいというのがデメリットです。

北海道でも夏は他の季節よりも湿度が高くなるので、冷房ではそこまで乾燥は気になりませんでしたが、秋に暖房で使用した時は部屋の中がかなり乾燥したので、急いで加湿器を出しました。

室内が乾燥すると風邪を引きやすくなるので、特に小さな子どもやお年寄りがいる家庭では、加湿器との併用が必須です。

エアコンをつけるタイミングが難しい

北海道の夏は、昼間にどんなに高温になっても朝晩は気温が下がります。

そのため、エアコンの冷房を使うのはだいたい昼間だけですが、暑いと思ってエアコンをつけようとしたら、あと数時間で日が暮れて涼しくなるからつけなくいてもいいかと我慢してしまうことがあります。

これではせっかくエアコンを導入した意味がありませんよね。

また、日当たりにもよりますが、高気密・高断熱の家だと、真夏でも朝晩の涼しい温度を昼頃までは保ってくれるので、ますますエアコンをつけるタイミングがわからなくなります。

北海道に熱帯夜はない

北海道では1日中エアコンをつける必要はありません。夏は気温が高い内陸部でも夜間は25℃以下にはなるので、エアコンはもちろん、エアコンが無いという家でも窓を開けて寝ると寒いので朝晩は窓を閉めています。

電気代がかかる

エアコンの最大のデメリットと言えば電気代ですよね。

電気代は家の性能や間取りによって違うので比較はできませんが、我が家の場合、エアコンの電気代は最も使っていた月で3000円くらいです。

前述したように、北海道ではほとんどの場合エアコンは昼間しかつけないので、本州の暑い地域に比べると電気代はかからないと思います。

しかし、そもそも北海道は他の地域よりも電気料金が高いので、電気代節約のために電力会社を乗り換えたり、契約プランの見直しなどをしておくといいでしょう。

ちなみに我が家はLooopでんきに乗り換えて電気代を抑えることができました。

基本料金0円の「スマートタイムONE」という料金プランは、30分毎に変動する料金単価に基づくプランで、料金単価が低い時間帯に電気を使えば、電気代をかなり抑えることができますよ。

ネットで簡単に申し込むことができ、解約手続きも無料で気軽に試すことができるので、電気料金を節約したいという方はチェックしてみてくださいね。

寒冷地エアコンは必要か

秋になると寒冷地エアコンのCMをよく目にするようになりますが、北海道の家すべてが寒冷地エアコンを導入しているわけではありません。

筆者の家では、1年エアコンを使ってみて寒冷地エアコンではない普通のエアコンで十分だと感じたので、その理由を紹介していきます。

寒冷地エアコンとは?

寒冷地エアコンとは、北海道などの厳冬地域に対応した寒冷地仕様のエアコンです。

寒冷地仕様ではない普通のエアコンは、外気温が5度以下になると室外機の霜取り運転や凍結によって暖房機能がストップしてしまいます。

しかし寒冷地エアコンは、霜取り運転中も温風を送り出せるようになっていたり、室外機に凍結予防のヒーターが付いているなど、寒冷地での使用に対応したものになっています。

熱交換器も普通のエアコンよりも大きなものが使われているため、外気温が下がっても熱を多く発生させることができます。

また、暖房性能を高めるために重要な室外機のコンプレッサーは、普通のエアコンのおよそ倍の容量を搭載しているものが多いです。

このような様々な工夫によって、北海道の厳冬でもパワフルな暖房性能を発揮し素早く部屋を暖めてくれるというのが寒冷地仕様エアコンの特徴です。

暖房設備があるなら普通のエアコンで十分

家に十分な暖房設備がある場合は、寒冷地エアコンではない普通のエアコンで十分でしょう。

賃貸のアパートでも、北海道ではほぼ必ずストーブなどの暖房設備が設置されていて、それに+エアコンが設置されています。

そのため、真冬はストーブを使うので、エアコンは使わないという人が多いです。

筆者の家の暖房はセントラルヒーティングで、各部屋にパネルヒーターが設置されていて家全体を暖めることができるので、エアコンの暖房は春と秋の少しの期間だけ使用しています。

このように、エアコンを夏だけ使うという場合は、寒冷地仕様のエアコンではなく普通のエアコンで十分でしょう。

暖房として使うなら寒冷地仕様!

寒冷地エアコンが必要、または導入しても良さそうな例としては、次の場合が当てはまるかと思います。

  • 積雪量が少ない地域
  • 暖房設備がない居室がある
  • オール電化の家

冬にエアコンを使うとなると、室外機を雪に埋まらないよう防雪のひさし付きの架台に乗せ、こまめに室外機周りの除雪をする必要があります。

そのため、積雪量が多い地域よりも、釧路地方や胆振地方などの比較的積雪量が少ない地域の方が、寒冷地エアコンを導入しやすいと思います。

また、各居室に暖房設備がないという場合も、寒冷地エアコンを導入する理由になるでしょう。

ストーブとエアコンをどちらも設置するよりは、冷房と暖房を寒冷地エアコン1台で賄った方が部屋もスッキリすると思います。

オール電化の家の場合、灯油やガスが使えないため、寒冷地エアコンの導入が現実的と言えます。

最近では、床下にエアコン1台を設置して夏も冬も快適に過ごせるという建築方法もあるので、新築を建設予定という方は検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

北海道のエアコン事情

  • 北海道でも夏はエアコンが必要!
  • 暖房設備が整っていれば普通のエアコンで十分
  • 条件によっては寒冷地エアコンもおすすめ

いかがだったでしょうか?

北海道の夏は、本州の夏に比べると暑くないかもしれませんが、エアコンが無い家もまだまだあるので、環境によっては本州並みに暑い場合もあります。

熱中症を防ぐためにも、我慢せずにエアコンを導入して快適に過ごした方が、充実した生活を送れるのではないでしょうか。

環境や条件によっては寒冷地エアコンもおすすめなので、ぜひエアコン導入前に家の環境や気候などをチェックしてみてくださいね。