北海道の靴屋店員が教える冬靴の選び方 靴選びのポイントとは?

北海道の冬の生活の逸需品と言えば冬靴ですよね。

北海道は1年のうち半年が冬ともいわれ、厳しい冬を乗り切るためには暖かく滑りにくい冬靴が必要です。

冬の靴販売店には冬靴がズラッと並び、ピーク時には多くのお客さんが押し寄せ、そんな中で自分に合った冬靴を探すのは意外と大変だったりします。

そこでこの記事では、

  • 冬靴を買うおすすめの時期
  • 冬靴を選ぶ時のポイント
  • 試着のしかた

この3点を、北海道の靴販売店で勤務経験がある筆者がわかりやすく解説します。

北海道に移住してきて初めての冬を迎えるという人、冬靴を新調予定の北海道民など、冬靴の選び方が分からないという人や選び方のコツを知りたいという人はぜひ参考にしてみてくださいね。

冬靴の種類についてはコチラで詳しく解説しているので、あわせて読んでいただくと靴選びが捗りますよ。

北海道の冬靴はどんな種類がある?北海道の靴屋店員が解説します

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冬靴を買うおすすめの時期

雪が降り始めてそろそろ冬靴を買おうと靴販売店に行くと、いいなと思った冬靴のサイズが欠品していたことはありませんか?

冬靴はタイミングを逃すと、人気の商品は売り切れていたり、サイズが揃っていなくて、気に入ったものに出会えない可能性があります。

冬靴を買うおすすめのタイミングとは?

掘り出し物を狙うなら10月

店舗によって細かい時期は異なりますが、お得に冬靴を手に入れたいという人は10月くらいが狙い目です。

まだまだ冬靴は必要ない秋ですが、靴販売店は秋の売り場から冬の売り場へと変更が行われます。

この時期のメインは秋の靴やスニーカーですが、セール品のコーナーには前年の冬靴の在庫である「キャリー品」が並びます。

「キャリー品」は前年に値下げ済みのものがほとんどで、靴販売店はキャリー品を早く無くしたいので、早い時期に売り場に並べます。

防水・防寒性能は特に変わらず、新しく入荷する商品とは単にデザインが少し違うだけの、いわゆる旧モデルの「キャリー品」も多く、お得に冬靴を買いたいという人は、この時期に靴販売店をチェックすると掘り出し物に出会えるかも。

ポイント

キャリー品は基本的にサイズが揃っておらず、最後の一足というものが多いので、店員に他のサイズがあるか聞いても出てくる可能性は限りなく低いです。意外とネットでは販売していることもあるので、サイズが無い場合はネットでチェックするのもおすすめです。

本格的に雪が降る前がおすすめ

雪が本格的に降る前の初雪前後は冬靴を買うおすすめの時期です。

靴販売店では、早いものだと9月下旬くらいから冬靴が入荷します。

その中でも、秋から履けるものは入荷が早く、ムートンブーツや防寒長靴は早い時期から売り場に並びます。

11月には主要な冬靴が出揃いサイズも最初は充実していますが、例年、11月から12月の1度雪が積もった直後に冬靴を購入する人が多く、この時にかなりの数の冬靴が売れてしまうので、人気商品は一時的に在庫切れやサイズ欠品が起こります。

このタイミングで靴販売店に行くとかなり混雑していて、ゆっくり試着するのも大変だったりします。

豊富なサイズの中から冬靴をゆっくり選べて、試着もゆとりをもってできるおすすめのタイミングは、お店が混雑する前、初雪が降る前後です。

初雪が降ってもまだ積もることはないので、様子見でまだ冬靴を買わないという人が意外と多いので、この時期はサイズが揃っています。

積雪直後のピーク時を避けて、サイズが揃っていてゆっくり試着ができる初雪前後にお店に足を運ぶのがおすすめです。

ポイント

防寒長靴は冬靴の中でも特に需要が高く、雪が積もる前のビシャビシャ路面でも活躍し、積雪があると除雪のためにあわてて購入しにやってくる人も多いので、早いうちに品切れやサイズ欠品になりやすい商品です。早めの購入がおすすめです。

冬靴を選ぶ時のポイント

冬靴を選ぶ際のポイントを押さえることで、自分の生活に合った冬靴を見つけることができます。

冬靴を選ぶ時のポイントとは?

まずは靴底を見る

冬靴を選ぶ際に真っ先に見てほしいのは、靴底(ソール)です。

残酷なことを言いますが、「滑らない冬靴」というものは存在しません。

どんなに性能の高い防滑ソールの冬靴でも、路面状況や歩き方によっては滑る可能性があるからです。

しかし、各メーカーが研究を重ねた「滑りにくい靴」を選べば、滑る可能性を減らすことができます。

冬靴はほとんどが防滑ソールになっていますが、その中でもピンスパイクガラス繊維配合ソールなど、種類はさまざまです。

↓防滑ソールの種類についてはこちらで詳しく解説しています↓

北海道の冬靴はどんな種類がある?北海道の靴屋店員が解説します

雪道を歩く機会が多いという人は、より防滑性能が高いピンスパイクやガラス繊維配合ソールを選ぶなど、自分の生活スタイルに合ったものを選ぶといいでしょう。

防水性能を見る

冬靴は防水性能も重要ですが、実は完全防水の冬靴は防寒長靴くらいなんです。

次に防水性能が高いのは、ビーンブーツやアウトドアブランドの冬靴などになります。

「地上より3cm4時間防水」といったような表記をよく目にすると思いますが、これはもちろん完全防水というわけではなく、ゴムのソールの部分の下から3cmが4時間水に耐えるというものです。

アッパー部分は防水になっていないものもあるので、靴についている注意書きはよく確認してください。

防水スプレーを定期的に吹きかけることで防水性能は高まるので、冬靴と一緒に購入するのもおすすめです。

ポイント

一般的に合成皮革は本革よりも防水性能が高く、冬靴の多くが合成皮革で作られています。本革の冬靴もありますが、水に濡れるとシミができる可能性があるので、防水スプレーが必要です。

防寒性能を見る

防滑・防水性能と並んで大事なのが防寒性能です。

アウトドアブランドの冬靴は防寒性能が優れており、独自の防寒技術を冬靴に採用しているブランドが多いです。

その他にも、裏布がボアになったものも多く、足が冷えるのが嫌という人は靴の中がどんな防寒仕様になっているかも忘れずにチェックしましょう。

冬靴の試着のポイント

冬靴に限らず、靴の試着はとても大事です。

同じサイズでもメーカーやブランドによってサイズ感が違うことはよくあり、靴のサイズ表記だけを見て試着をせずに購入すると、いざ履くという時にサイズが合わなくて困ることも。

冬靴以外の靴の試着にも応用できる試着のポイントを紹介します。

冬用の靴下を履いて試着する

冬靴はもちろん冬に履く靴なので、実際に冬に着用している靴下を履いて試着するのがおすすめです。

冬に厚い靴下を履いているという北海道民は多いですが、試着する時は冬用靴下を履いていないという人も多く、試着の時にサイズ感で悩む人が少なからずいます。

薄い靴下で冬靴の試着をして丁度良いからと購入すると、いざ冬になって冬用靴下で冬靴を履いた時にサイズが小さかった、なんてことがよくあります。

冬用靴下で試着をすれば、そんなリスクを回避できるので、冬靴の試着の際には冬用靴下をお忘れなく。

冬靴の試着のしかた

冬用靴下を履いてお店に行ったら、実際に試着してみましょう。

まず、片足だけではなく、両足で試着してください。

椅子に座った状態の足の大きさと、立った状態での足の大きさには違いがあるので、両足で立った状態でサイズが合っているか見てみましょう。

サイズが合っていると言えるのは、つま先に少し余裕があり、小さすぎず大きすぎないことです。

最後に実際に少し歩いてみてください。

歩いた時に小指やくるぶしが当たって違和感があったり、歩くたびに脱げそうな感じがある場合は、サイズが合っていないか、足の形状に靴が合っていないということです。

立ったままだとサイズが合っているように感じても、歩いてみると気になる部分があったという例は実際によくあります。

この試着の方法は、冬靴に限らずどんな靴にも共通して使えるものなので、ぜひ参考にしてみてください。

試着のポイント

冬靴の中で、ビーンブーツやダウンブーツなどはハーフサイズ(23.5、25.5など)が無い商品が多いので、特に試着をおすすめします。例として、普段23.5cmの靴を履いていて、窮屈に感じる23.0か少し大きいと感じる24.0で迷った場合は、厚い靴下を履いたりインソールで調整ができる24.0を選んだほうが無難でしょう。

筆者が履いている冬靴は?

筆者が実際に履いているのが、コロンビアのサップランドとスピンリールです。

サップランドの特徴は、「防滑・防水・防寒」この冬靴に欠かせない3つの性能がハイレベルで揃っているという点です。

特にアウトソーㇽには、高いグリップ性能で世界的に有名なヴィヴラム「アークティックグリップ オルテライン」が採用されており、北海道の冬の様々な路面状況で優れたグリップ力を発揮します。

そして筆者のお気に入りポイントは、スニーカーのような見た目と履き心地です。

冬靴・ウィンターブーツはどうしても大きめのシルエットのものが多く、歩く際にドタドタと音がして歩きにくいことがありますよね。

しかしサップランドは冬靴には見えないスニーカーのようなデザインで、履き心地も良く、軽量なので一般的な冬靴・ウィンターブーツよりも歩きやすいんです。

ちなみにサイドゴアタイプは脱ぎ履きが簡単なうえにとてもスタイリッシュなので、ビジネスや旅行、札幌中心部やショッピングモールなどへのお出かけの際にも重宝します。

もう一足愛用しているのが、現行モデルのイエローテイルの前モデル・スピンリールです。

雪が多く積もった際にズボンをブーツインしたい時に履いていますが、もちろん防水性能が優れているので水が浸水したことは一度もありません。

現行モデルのイエローテイルはスピンリールの性能を引き継ぎつつバージョンアップもされており、上位モデルはサップランドと同じくヴィヴラム「アークティックグリップ オルテライン」を採用しているので防滑性能も十分です。

コロンビアのウィンターブーツは、北海道の厳しい冬を過ごす全ての人におすすめなので、ぜひコロンビア実店舗や公式サイトなどでチェックしてみてくださいね。

北海道の靴屋店員激押し!コロンビアのウィンターブーツを詳しく解説します

まとめ

北海道の冬靴の選び方は

  • 冬靴は早めに靴販売店に行けば、種類もサイズも揃っていてゆっくり選べる
  • 防滑・防水・防寒仕様はどの程度かしっかりチェック
  • 冬用靴下を着用してしっかり試着をする

いかがだったでしょうか?

北海道の冬は長く厳しい寒さが続くので、冬靴がなくては生活できません。

冬靴は消耗品なので、定期的に買い替える必要があります。

最近はネットで靴を買う人も多いですが、冬靴を含め、靴は実際に試着をしないと足の形やサイズが合っているかわからないので、お近くの靴販売店で試着をして購入するのが一番間違いありません。

しかし、新型コロナウィルス流行後は、他人が試着した靴を購入するのは抵抗があるという人が増えています。

そんな人には、実店舗で試着をしてサイズを確認してからネットで買うのがおすすめです。

秋になったらシューズクロークの冬靴の状態を確認して、今年は新しい冬靴を買わなくちゃと思ったら、早めにお店に見に行ってくださいね。

北海道で初めての冬を迎えるという人も、早めにお店に行けば余裕を持って冬靴を選べますよ。

その時はぜひこの記事の内容を思い出して、自分に合った冬靴を探してみてくださいね。