地震対策にはどんな靴を準備すればいい?靴販売員がおすすめの靴を紹介します
2024年8月8日、宮崎県日向灘の深さ31キロを震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁より「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。
この発表を受けて、地震への備えを見直したり、新たに地震対策をしているという人も多いのではないでしょうか。
非常食や水など備えるべきものはたくさんありますが、靴の備えは万全でしょうか?
そもそも地震対策に靴は必要なの?
地震対策にはどんな靴を用意しておけばいいの?
地震対策に靴を購入しようと考えている人の中には、こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、靴販売店で勤務経験がある筆者が、地震対策におすすめの靴を詳しく紹介していきます!
今回「巨大地震注意」が発表された地域に限らず、地震が起きた際の備えとして靴の購入を検討している人の参考になる記事となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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地震対策に靴を準備していないとどうなる?
地震はいつどこで起こるか正確には誰にも分かりません。
外出時は当然靴を履いていますが、もしも家の中にいる時に大きな地震が発生した場合、急いで靴を履いて外に避難しなければなりませんよね。
特に夜間など寝ている時に地震が起こった場合、慌てて裸足で屋外に避難してしまうと瓦礫などで足に怪我を負ってしまう可能性があります。
地震に備えて靴を準備しておくことのメリット
非常時には、履きなれた靴などをすぐに履けるように準備しておくことが迅速な避難に繋がります。
靴を定位置に準備しておくことで、靴を探す手間が省け、足に怪我を負うリスクを減らすことができるんです。
夜間の停電時でも慌てず靴を履けるように、玄関に1足置いておく靴とは別に、就寝時に地震が発生してもしも玄関まで行けない場合などに備え、ベッドや布団の側にも1足備えておくとより安心です。
大きな地震が起きた場合、食器や鏡などが割れて足元は怪我をしやすい状況になる可能性があります。そのため、すぐに靴を履けるようにしておくと怪我のリスクを減らすことができます。
災害対策にはどんな靴を準備すればいい?
では、もしもの時のためにはどんな靴を用意しておけばいいのでしょうか。
靴販売店での勤務経験から、シチュエーションに合わせたおすすめの災害対策用の靴を紹介していきます。
履きなれた靴
1番おすすめなのは、普段から履きなれている靴です。
スニーカーなどの歩きやすい靴がもちろんおすすめなので、普段あまりスニーカーを履かないという人は普段から履くようにして慣らしておきましょう。
毎日履いている靴を寝る時にベッドの側に置くのは面倒だと思うので、新しく購入した靴などを少しの間履きならしてから置いたり、2足の履きなれた靴を定期的に入れ替えるといいかもしれません。
新たに購入する場合は、次に紹介する手を使わずに履ける靴など履くのが簡単な靴を選ぶようにしましょう。
靴箱に買ったはいいが履いていない靴があり、それを非常用の靴にと考えている人もいるかもしれませんが、もしも足に合わず歩きにくかったり足が痛くなるなど不具合があると、非常時も相まってストレスが増してしまうので、必ず不具合がないか確認しましょう。
手や靴ベラを使わず屈まずに履ける靴
迅速に避難するためには、素早く靴を履けるかも一刻を争う場面では重要になってきますよね。
そこでおすすめなのが、手や靴ベラを使わず屈まずに一瞬で履ける靴です。
ここ数年で多くの靴メーカーがこのタイプの靴を販売するようになり、有名なものだとスケッチャーズの「スリップインズ」やチヨダの「スパットシューズ」などがあります。
かかとの足入れ部分が硬い靴ベラのような形状になっており、これによって靴ベラが不要で屈まずに立ったまま履くことができます。
準備しておくべきおすすめのシチュエーションとしては、ベッドや布団の側に置いておくことです。
もしもぐっすり眠っている時間帯に地震が起こった場合、完全に目が覚めていない状態では慌ててしまうので紐靴などは履きにくく、避難時間のロスになってしまいます。
しかし、靴ベラを使わずに立ったまま履ける靴であれば一瞬で靴を履くことができるので、慌てていても手間取ることなく避難することができます。
もちろん、玄関に1足置いておくのもおすすめなので、是非検討してみてはいかがでしょうか。
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長靴
季節や天候によっては長靴を準備しておくのもおすすめです。
例えば冬に地震が起こった場合、地域によっては雪が降ったり積もっていますよね。普通の靴では足が濡れて体力を消耗しやすいので、完全防水の長靴があると安心です。
また、温暖な地域でも雨が多い時季などにもしも避難生活をすることになった場合、長靴があると足元を気にせず行動することができるので、1足準備しておくのがおすすめです。
もし災害時の持ち出しリュックにスペースがあるなら、日本野鳥の会やミツウマの折りたためる長靴を入れておくのもおすすめですよ。
トレッキングシューズや安全靴
一般的な靴よりも防水性能が高く長靴よりも快適に歩くことができるトレッキングシューズは、もしも避難生活を送ることになった場合には重宝するでしょう。
コロンビアやキーンなどのアウトドアブランドのトレッキングシューズは防水透湿機能が優れているので、雨などでぬかるんで場所でも歩くことができ、ソールもしっかりしているので瓦礫などで足場の悪い場所も歩くことができます。
安全靴はつま先が守られ、釘などの貫通も防止できるので、かなり状況が悪い場所でも歩くことができるのが特徴です。
ただし、トレッキングシューズや安全靴は履くのに手間がかかるので、緊急避難用ではなく災害持ち出しリュックなどの近くに保管して、避難時に時間的に余裕があれば履くといいでしょう。
サンダル
サンダルは防災リュックの中に入れておくと後々活躍するかもしれません。
もしも避難所生活を送ることになった場合、ずっと靴を履いていると足が疲れてしまうので、避難所内のちょっとした移動の際にはサンダルを履くと足の疲労を軽減させることができます。
ベッドや布団の側には手っ取り早く履けるサンダルを用意しているという人もいるかもしれませんが、避難する際、瓦礫やガラスなどが散乱しているとサンダルでは怪我のリスクが高いので、サンダルではなく靴を用意しておいた方がいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
もしも地震が起きた時のために備えるべきものはたくさんあるので、靴は後回しになりがちですが、いざという時のためにしっかりとした靴を準備しておくとスムーズに行動することができますよ。
日本に住んでいる以上、いつどこで地震に遭遇するかわかりません。いざという時に迅速に避難できるよう、ぜひこの記事を参考に靴もしっかり準備してみてくださいね。